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9月号 「山の歌の魅力」

9月号 「山の歌の魅力」

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「山の歌の魅力」

 

燃えろよ燃えろよ 炎よ燃えろ

火の粉を巻き上げ 天までこがせ

 

いつまでも絶えることなく 友だちでいよう

明日の日を夢みて 希望の道を

 

 皆さん、この歌詞を見て、すぐにメロディーが頭に浮かびますか?

 私には、この歌詞を見ていると、メロディーとともに、あの楽しいのだけれど、何かが終わってしまうさびしさを含んだ学生時代のキャンプファイアーの夜の場面がまざまざと思い出されます。

 最近はだんだんと歌う機会も少なくなりましたが、山では本当にたくさんの歌を歌いました。何もないテントの中で、みんなでやることといったら、お酒を飲みながら、山の歌を歌うことぐらいしかなかったからでしょうか、私はたくさんの山の歌を先輩から教えてもらい、後輩にも伝え、そうして山の歌は歌い継がれてきました。山登りには、大自然の素晴らしさ・厳しさ、登山や人生の喜び・悲しみ、先輩・後輩や登山者と街で待つ彼女をめぐる人間模様など、いろいろなテーマでたくさんの歌が作られ、歌い継がれてきました。こんなに歌が作られ、歌われているスポーツは他にないでしょう。登山とは、それほどに、一つのスポーツというより人生そのものなのでしょう。そんな中から、今日は私の好きな3つの歌を紹介します。

 一つ目は、登山の喜びを正面から朗々と謳い上げた名曲・法政大学山岳部歌「エーデルワイスの歌」です。

 

1. (春)雪は消えねど 春はきざしぬ

風はなごみて 日はあたたかし

氷河のほとりを 滑りてゆけば

岩陰に咲く アルペンブルーメ

紫匂う 都をあとに

山に憧れ 若人の群れ

    (※アルペンブルーメとはアルプスの花のこと)

 

2. (秋)星影さやかに 空澄み渡り

      葉づえの露に 秋立ちそめぬ

      金と銀とに よそおいこらし

      女神のごとき 白樺の森

      くれないもゆる 山から山へ

      行方も知らず さすらいゆかん

 

次は、山岳部の新人のつらさをコミカルに歌った「新人哀歌」です。

 

1.        いいぞいいぞとおだてられ

死に物狂いで来てみれば

朝から晩まで飯たきで

景色なんぞは夢のうち

 

2.    蝶よ花よと育てられ

何の苦労も知らないで

ボッカ稼業に身をやつし

泣き泣き登る雪の山

 

最後に、遭難で友を失った悲しさを歌った名曲「雪山に消えたあいつ」です。

 

1.              山が命と 笑ったあいつ

山を一番 愛したあいつ

雪の穂高よ こたえておくれ

俺にひとこと 教えておくれ

なんで吹雪に あいつは消えた

 

2.              重いザイルを かついだあいつ

銀のピッケル 振ってたあいつ

山をこの俺 うらみはせぬが

あんないい奴 どこにもいない

なんで吹雪に あいつは消えた

 

 皆さんにも、これらの歌をメロディーとともに聞いていただきたいのですが、それができないのが残念です。本当に、最近は山で歌を歌う機会が少なくなりました。山小屋では、他のグループもいて、大きな声で歌うのがはばかられることもあるでしょうし、ツアーなどでは、知らない方も多い山の歌を歌うのがはばかられるということもあるでしょう。山岳部や山岳会でのテント生活を通して、歌い継がれてきた文化が、途切れようとしているのかもしれません。私も是非歌い継いでいきたいと、市民ハイキングで毎回1曲ずつ覚えてもらおうと頑張ったこともあったのですが、あまり評判が良くなく、あきらめました。でも、テントや早く到着した山小屋前のテーブルで、そんな時間を共有できたらうれしいですね(私は泊まりの山行では、大体「山の歌集」を持っていますので)。どうぞよろしくお願いいたします。

 上野司

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