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7月号「チャレンジする心を忘れない大人たち」

7月号「チャレンジする心を忘れない大人たち」

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 6月22日、設立10周年記念講演会で、講師の渡辺玉枝さんは、昨年5月に、自身2度目となるエベレスト登頂に成功したことついて、「登りたかったから登った」といった感じで淡々と語った。渡邊さんには気負った気持ちはなく、記録などどうでも良かったのかもしれないが、結果として、それが女性世界最高齢登頂記録となった。

 本年5月末には、三浦雄一郎さんが80歳と224日で、標高8848mの絶頂に立った。本人ですら「半ば信じられない気持ち」と振り返る快挙達成に、日本中が歓喜した。これで、三浦さんは自身3度目となるエベレスト登頂に成功し、ギネスに載る最高齢登頂記録を4歳更新した。

 私たちは、ややもすると「最高齢記録は誰の手に」みたいな話にだけ興味を向けがちであるが、何歳になってもチャレンジする心を失わず、やりたいと思ったことに全力を傾ける大人がここにいる、ということが一番大切なことなのだろう。我がNPOの仲間・武藤紀子さんのマッターホルン登頂も、チャレンジする心を忘れない日本女性の貴重なチャレンジの記録だったと思う。

 しかし、チャレンジであるからこそ、失敗することがあるのも仕方のないことなのかもしれない。私たちの会の設立5周年記念講演会で講演してくださった7大陸最高峰登頂者・河野千鶴子さんが、同じ5月末ヒマラヤにある世界第7位の高峰ダウラギリで遭難し、亡くなった。標高7700m付近で、天候が悪化し、体調が悪くなり死亡した、というだけで詳細はわからないが、天候悪化と体調不良が即、生存を許さない状況になってしまうくらいそこは過酷な場所なのだろう。

 「山登りは危険だからやめた方がいい」という意見に対して、「山登りは困難に立ち向かうことはあるが、危険を冒しに行くわけではない。危険は避け、困難を乗り越える喜びを求めるのが山登りだ」という反論がある。登山というと、何でもかんでも危険だという人に対して、この反論は有効な面はあるし、実際私もこのように反論したこともあるが、標高8000mの世界は、困難というより死の臭いがする危険地帯なのだろうと思う。こういう現実を前にして、「危険度の高い山登りはやらない」という選択は当然あるが、「死にそうな思いをしながら、死なないで帰る」ことに魅かれてしまう気持ちを持つのも人間なのだろう。食べ物を求めて危険地帯に踏み入ってしまう動物はいるが、精神的な満足と喜びを求めて危険地帯に入っていくのは人間だけである。このことだけは間違いのない真実だろう。

 いみじくも三浦さんが帰国直後の記者会見で言ったことばが印象深い。「日本を出る前はみんな無理をするなと言ったけど、無理をしなけりゃ頂上に行けないし、死ぬほど苦しまないと生きては帰れない。そんな場所です、あそこは」。いずれにしても、渡辺さんの快挙や三浦さんの快挙は、日本に元気を届けてくれた。私たちは、何歳になってもチャレンジする心を失わない大先輩たちの行動に励まされつつ、大先輩たちの快挙に心からの祝福と拍手を送りたい。

上野司

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コメント

  • 小田嶋 賢治 より:

    お世話様です。

    山荘の予約をお願い致します。

    利用日:7月20日(土)~21日(日)
    場所:尾瀬山荘
    人数:2名

    ※メールでの問い合わせが判らなかったので、このコメント欄で送信させて頂きました。よろしくお願いいたします。

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